夢をかなえる1杯430円のラーメン
スポンサーリンク
「私はスガキヤラーメンが好きだ!」どうした急に。というのは私は幼い頃、ショッピングセンターに連れていかれたとき、唯一の楽しみは「スガキヤラーメン」を食べることでした。
特に味が好きでスガキヤをひいきにしていた訳ではありません。
昔はラーメンが今ほどメジャーではなく私のまわりではラーメン=スガキヤだったのです。
ラーメンが食べたい私は自然とスガキヤが好きになったのでした。
大阪にいるとなかなかスガキヤには出会いません。いつしかスガキヤのことを忘れて生活していました。
ある日、ショッピングセンターに行きフードコートに行くと「スガキヤ」があるではありませんか。
私はいちもくさんにスガキヤに向かいました。
スガキヤには昔はなかったざるラーメンのようなメニューがありました。私にはそんなスガキヤ一押しメニューは目に入りません。
狙うは幼き頃に食べたノーマルなラーメンです。そして、注文します。
昔は親が許さず、主役的な具のないシンプルなラーメンしか食べれませんでしたが、私は今や立派な大人です。
注文すべきは一番豪華な玉子肉入りのラーメンです。
豪華と言っても430円です。さすがスガキヤは庶民の味方です。
そして、やって来ました念願の豪華なラーメン。
食べると懐かしい。和風ダシの効いたとんこつ味です。麺は特になんでもないシンプルな食感。
子供からお年寄りまで食べられるラーメンです。ここにスガキヤの強さがあります。
私には絶対にやりたい夢がありました。幼い頃あこがれたスガキヤラーメンに玉子を入れ、麺にからめて食べる。いよいよ、その瞬間が訪れます。
今、夢が叶いました。やさしく、まろやかなスガキヤラーメンの誕生です。
そして私はスープを飲み干し。幼き頃の自分の夢を味わいました。
誰にでも幼き頃の思い出や夢はあります。それらは大人になると意外に簡単に実現できる場合があります。
私は今回430円で幼き頃の自分に会い、やりたいことを叶えてあげることができました。
人生は幼き頃の自分から今まで続いている。あの頃の思い、今はたしてやったぞ!という気持ちになりました。
これぞ自分への恩返しです。とても温かく、大人になった実感がありました。
1杯430円のラーメンは価格以上に価値があり、自分を見つめる機会になりました。
これもスガキヤラーメンがずっと生き延びたおかげです。ありがとう、スガキヤラーメン。私は立派な大人になりました。