高級和牛をイートインして知った身の丈
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神戸に住む友人から聞きました。神戸で牛肉と言えば「大井肉店」で買うべきだと。私は気になり大井肉店について調べました。
大井肉店は明治4年に創業された老舗。目と心で選び抜いた高級和牛を直営店のみで販売しているんだとか。
私は何としても食べてみたいと考えた結果、見つけました「大井肉店のイートイン」を。
場所は神戸そごう新館の地下1階。お肉を売っている横でお弁当スタイルの焼きたて牛肉を食べることができます。
早速、行ってきました。
このイートインはカウンタースタイルで7席しかありません。人気があるため並ぶことは避けられません。
私は平日の11時半過ぎにお店に行ったのですが行列ができていました。
行列に並びながらカウンターで食事する人の背中を羨ましそうに眺める私。カウンターの前で焼かれる牛肉を睨むように欲しがる私。あぁ早く食べたい。
そんな私にもやることがあります。何を食べるか今のうちに決めないといけません。行列に並んでいても、次のターンで座る人は事前に注文を聞かれます。油断大敵、早く決めよう。
行列に並んでいてもメニューは掲示されているため、いろいろ悩めます。
うーん値段はピンきりどうしよう。と悩んでいると写真付のメニューもありました。
なんだか思ったより薄い肉が出てきそうだな。柔らかそぅ~なんて考えて悩んでいました。一番高いやつにするか?でもその肉の良さが私に分かるのか?
正直、肉の塊的な物が食べたいと思っているとありました。
「サイコロ網焼き弁当」しかも、数量限定なのに安い。私はこれを食べることに決めました。
そして、私の番が来ました。ワクワク、ドキドキ席に向かいます。
綺麗なカウンターです。広くはないですが食事にはぴったりのサイズです。あくまで肉屋さん、イートインはついでな感じが実に美味しそうです。
さぁ食事の準備です。後はお肉の到着を待つのみです。
そして・・・
やって来ました。サイコロ網焼き弁当!弁当スタイルが逆に高級感と百貨店感を感じさせます。
肉、美味しそう。量も少なくなくイートインのプライドを感じました。
「いただきます」
うまい!私は今肉を食べている。そんな満足感に包まれます。
肉はそんなに柔らかくなく、肉の食感と旨味を堪能するタイプ。ステーキソースも美味しい。
しかも焼きたてだからうまい。これで1000円もしないなんて素晴らしいです。肉屋のイートインは最高でした。
食べ終わり帰る頃にはサイコロ網焼き弁当は売り切れになってました。私は数量限定の弁当を食べたと再認識して更に幸せな気分になりました。
後々考える。あのサイコロ網焼き弁当は本当に美味しかったのかと。美味しく感じる環境や要素がありすぎて、肝心の味などうだったかイマイチ自信がありません。
明治4年創業、百貨店、肉屋さんのイートイン、数量限定、7席カウンター、行列。
これは聞いただけでも美味しく感じます。
私が救われたのは中でも安い弁当を選んだこと。1000円以下でこの味は絶対に美味しいと言い切れます。
あの時に3000円の弁当を選んでいたら、心底美味しいと言えただろうか?
ただでさえ、高級肉を判断する舌を持ち合わせてないし、食事の環境や美味しく感じる要素が満載でした。
きっと、美味しいけど何がどう美味しいかは分からなかっただろうなと思います。
3000円のリッチでは見失う、実感できない価値が1000円の弁当にはあったと思います。自分の身の丈にあった贅沢をするのが「ちょっとリッチ」で真の幸せを実感できるのではないかと思いました。
リッチに惑わされてはいけない。いつかは3000円の弁当の真価が理解できる男になって出陣したい。打倒高級和牛ですね。